大学入試センター試験⇒大学入学共通テスト

センター試験は廃止される

大学入試センター試験は、2020年1月をもって廃止され、2021年から「大学入学共通テスト」に変わります

「大学入学共通テスト」は、センター試験同様、1月中に2日程で実施されます。

この「大学入学共通テスト」は、2023年度以前と、2024年度以降で、出題形式や解答方法において、段階的な変更が予定されています。

2023年度以前では、教科・科目は、変わらず6教科30科目が予定されていますが、2024年度以降は教科・科目数においても変更が予定されています。

大学入学共通テスト

現行のセンター試験と「大学入学共通テスト」で異なる点は大きく2つあります。

1つ目は、国語と数学の一部の問題で記述が採用されることです。

全問マークシートであったこれまでと異なり、国語と数学はマークシートと記述が混在する形式の出題となります。

2つ目は、英語において、検定試験との併用による4技能(読む・聞く・話す・書く)をもとにした評価になるということです。

国語の変更点

国語では20字以上30字以内、40字以上50字以内、80字以上120字以内で記述する問題がぞれぞれ1問ずつ出題され、試験時間は現行の80分から100分に変更される予定となっています。

これまでの試行調査では、記述問題が3問出題され、複数の性質の異なる事柄を関連づけて考える力が問われました。

評価の基準は、形式面と内容面の条件をそれぞれ満たしているかということでした。

数学の変更点

数学では、「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」の受験者を対象に、記述の問題が「数学Ⅰ」の範囲から3問が出題される予定です。

試験時間は現行の60分から70分に変更され、マークシートの問題と併せて、合計100点満点で行われることになっています。

英語の変更点

英語では、「読む」「聞」「話す」「書く」の4技能が評価の対象になるため、これまでと比べて大きく変わってきます

現行の「読む」「聞く」2技能の評価に加えて、「話す」「書く」2技能を単一の試験で評価することは困難なため、すでに4技能の評価を行っている検定試験を併用することが予定されています

2023年度以前は大学入試センターの問題と、検定試験の問題が用意され、各大学が双方の評価を採用するか、どちらか一方の評価のみを採用するか、選考方法を選定します。

試験時間は、変わらず筆記80分、リスニング60分(うち解答時間30分)の予定となっています。

検定試験については、「大学入試英語成績提供システム」が設けられ、特定の要件を満たした検定試験がこのシステムに加わることになっています。

「大学入試英語成績提供システム」によって、高校3年生次の4月から12月の間に受検したそれぞれ2回分成績が大学に通知されます

英語は新制度において、最も変更点が多い科目になっています。

高校3年次の試験結果が評価されるわけですが、当然、高校3年生になってから受検するのでは思うようなスコアがとれないでしょう。

「大学入学共通テスト」の受験可能性がある場合は、高校1年生の段階から、それに備えておく必要があります

  • 「大学入試センター試験」は「大学入学共通テスト」に変更される。
  • 国語ではマークシートとは別の大問で3問程度、記述問題が出題される。
  • 数学ではマークシートと混在する形で3問程度、記述問題が出題される。
  • 英語では事前に資格・検定試験のスコアが必要になる。

2021年以降、国立、私立大学とも推薦制度の募集枠拡大も予定されています。

国公立志願者は「大学入学共通テスト」も含め、変更点が多いので、充分な注意が必要になってきます。